今回の作業は前回行ったヘッド周りの不具合箇所を検証&対策&ファインチューニングです

前回O/Hの中でノーマルバルブを交換したのですが(コスワース製)
数千キロ走行でフェース&ステムが著しく磨耗してしまいました
色々と原因を調べたところ

インテークバルブ→磁性無し エキゾーストバルブ→磁性有り
オーステナイト系は(一部を除き)磁性が無い(非磁性)
のが一般的な常識で、材料が吸排逆転している可能性が高く
エラー物?ではないかという結論に至り
ノーマルバルブとは違う道を選択する事としました

ステム径、長さ、傘径等々の条件を満たしたものが
TOYOTA車のバルブで最適な物が存在したので
今回はそれをメインに作業を始めました。
まずIN・EXバルブの選定で 約1.5mmのビックバルブ化 ステム径の1mm小径化で20%の軽量化
つぎはスプリングとリテーナー&コッターをシンクロさせながらの選定
セット長・密着長・内外形とセット荷重はバルブ周りの軽量化に伴い
レートは同等でセット荷重を少し低めに抑えた物に選定しました。
リテーナーは某国産デベロッパー製でこのセットで完売との事(1個3000円もしましたが)でした
次回この仕様を頼まれた場合はリテーナーも製作する事になるでしょう。 
もちろんガイド・スプリングシート・バルブシートも新規製作です
バルブスプリングは楕円線径の国内競技パーツをチョイス
シムはトヨタ純正の範囲内で収めるよう選定出来ました。
これらで1バルブあたり約22g(約30%)の軽量化に成功 オーナー様が手に入れた
ドライサンプ用カムカバーを
赤結晶にペイント かっこいいです
軽量化&ビックバルブ化でその差は歴然でした。
又、1000Km走行後のバルブクリアランス測定でも、クリアランスの変化はまったく見られませんでした
おそらくノーマルヘッドに比べ高耐久である事は間違いないでしょう。